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皆様、こんにちは。

ロンドンのハナコです。


まだ「三寒四温」ではありますが、長い冬が終わり、春らしい雰囲気になってきたロンドンです。皆様、お元気ですか?

さてわたくし事ですが、最近引っ越しをしました。

といっても本引っ越しではなくて、90%の荷物を倉庫に預け、本引っ越し前の仮住まいへの引っ越しです。(なのでまた近々引っ越しします…涙。引っ越し、大変です…汗。)

ロンドン南東部から西部へと移動したので、東京の「区」にあたる「Borough(バラ)」が変わりました。

引っ越しする度に思うのですが、同じロンドン内でも地区ごとにゴミ収集の方法が違うことに驚きます。もちろん「エコを目指している」事は同じなのですが、仕分け方法、回収方法等、細かい点が異なるのです。毎回、引っ越し後最初の1-2週はご近所をキョロキョロしながら、緊張しつつゴミ出ししています。

引っ越しすると毎度毎度お世話になるスーパーマーケットも変わります。前の家はTesco、その前はSainsbury’s、今はMorrisonsというスーパーで日々の買い物をしています。そして毎回気付くのが「レジ袋」の消費量を減らそうとする各スーパーの工夫です。



「レジ袋」、便利で有り難いものです。手ぶらで買い物に行ってもOKの手軽さに加え、いろんな用途にも使える万能選手です。とはいえスーパーのエコ化を考える時、まず筆頭に挙がるのはこのレジ袋の削減であり、イギリスは現在国を挙げてこの問題に取り組んでいます。

今回はイギリスのスーパーのエコ化、特に「レジ袋」削減の試みについてレポート致します。

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日本でも取り組みが始まっている「レジ袋削減」ですが、ここ数年、イギリスのスーパーでも「レジ袋要りますか?」とよく聞かれます。日本で本屋さんに行くと「カバーお掛けしますか?」と聞かれますよね?まさにそんなタイミングで本当によく聞かれるようになりました。

イギリスは2003年に包装(パッケージ)についての規制が導入され、以来、特に大手スーパーはエコ化への取り組みを毎年厳しく評価されています。国は数年ごとにゴミ削減目標を発表し、パッケージは食品の安全、衛生を確保出来るレベルでの最小限に、かつリサイクル可能な素材で作られたものを使用することを推奨しています。



この「エコ(エコロジー)」という言葉ですが、スーパーを舞台に考える時、大きくは「店舗におけるエネルギー使用量&CO2排出量の削減」「ゴミ削減」「ゴミのリサイクル度の上昇」の3つに分けられます。これにサステイナブル(サステイナビリティ:環境・社会・経済の3つの観点から持続可能な社会を目指す取り組み)な店舗作りや商品の品揃えを加えると「グリーン(Green)」というさらに大きなカテゴリーになり、「●●スーパーマーケットの【グリーン(Green)化】の取り組みは?」という表現で語られるようになります。この「グリーン」「サステイナビリティ」についてはまたいつか取り上げたいと思います。

<国としての取り組み>

さて本題の「レジ袋」ですが、一体どのぐらい消費されているのでしょうか?日本では年間300億枚、つまり一人当たり年間300枚のレジ袋を消費しているのだそうです。(「地球温暖化白書」より)

イギリスでは、イングランド内だけで年間約80億袋、一人当たり年間130枚のレジ袋を使用していいます(2013年調べ)。しかし1枚当たりの平均使用時間はたった20分なのに対し、ポリエチレン袋が自然分解するには1000年もの時間が掛かるのだそうです。
(出典: 「Charging for single use plastic carrier bags」及びDaily Mail紙サイトより)
※イギリスはイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドで構成されています。この80億枚はイングランドのみの数字です。

イギリスは数年ごとにターゲット数値を決め、ゴミ減少、エコ化の取り組みをしており、「レジ袋」については課税政策を導入しています。ウェールズ(2011年)、北アイルランド(2013年)、スコットランド(2014年)ではすでに課税が開始済みですが、いよいよ首都ロンドンを含むイングランドでも今年10月からレジ袋一袋あたり5ペンス(約9円)が消費者に課せられることが決定しています。


↑「もうすぐ無料レジ袋の配布はなくなります」の告知

2014年10月の導入から半年経過したスコットランドの結果を見てみると、すでに80%以上の削減に成功しており、この課税政策は成功を収めていると評価されています。

<各スーパーマーケットの取り組み>

大手スーパーマーケットチェーンは段階的に各々の方法でエコ化に取り組んでますが、レジ袋についても成果を上げているところが多く見られます。下記にいくつか例を挙げてみます。

*問いかけ:
イギリス全土に500店舗以上を構える庶民派スーパーとして知られる「ASDA」は、2007年から会計時に「レジ袋必要ですか?」と客に問いかける手法を導入しました。

*レジ袋の100%有料化:
ドイツ系のチェーン「Aldi」と「Lidl」ではレジ袋を100%有料にしており、大きさによって異なる値段(5円~180円程度)で販売しています。

*レジ袋の素材のエコ化:
イギリス最大のチェーン「Tesco」では、レジ袋そのもののエコ化に力を入れています。2006年には20~36カ月で分解する素材で作られたレジ袋の導入を開始し、2011年にはさらに分解可能な素材のレジ袋に変更しました。

*レジ袋の回収:
多くの大手スーパーマーケットチェーンで店舗内にレジ袋を収集&リサイクルする施設を設けています。


↑レジ袋リサイクルのための回収ボックス

*ポイントカードとの連動:
大手スーパーマーケットチェーンが導入していますが、レジ袋を使用しない(持参した袋を使う)ことでポイントカードにポイントが溜めることが出来ます。ポイントが貯まると商品クーポンが送られてきたり、会計時にポイントを使用して割引になったりと、各チェーンごとにお得な仕組みは異なりますが、ポイントカードの使用はこの国でも大変普通の事なので、「エコバッグ持参→ポイント獲得」が既に習慣化している人は多いはずです。


↑スーパーマーケットのセルフチェックアウト(無人会計機)。この機械にも毎回必ず「レジ袋使いますか?」と聞かれます。

<商品として魅力的なエコバッグの販売>

スーパーに行くたびに「レジ袋必要ですか?」と聞かれ、ペラペラな袋なのに料金を払い、無人会計機にさえ「レジ袋使いますか?」と聞かれる毎日に人々がうんざりし始めた頃、各社がこぞってデザイン性の高いエコバッグの販売を始めました。

自社でエコバッグを販売することでレジ袋削減を目指し、尚かつ収入にもなるという一石二鳥のビジネスです。

エコバッグのブームを作った代表選手といえるのは、この2つだと思います。日本でもたくさん輸入されているので見たことがある方も多いのではないでしょうか?


↑Tesco: てんとう虫柄のエコバック


↑Tesco: キャス・キッドソンとのコラボ・エコバッグ

ちょっと余談ですが、皆さん、このバッグをめぐって東京でも長蛇の列が出来たのを覚えていますか?

↑Anya Hindmarch(イギリスのブランドです)のエコバッグ。

このバッグがブームになったのは2007年の事。「プラスティックバッグ」とはレジ袋を含むビニール袋の総称です。これは有名ブランドのエコバッグですのでスーパーのエコバッグではありませんが、発売はちょうどスーパーのエコバッグが流行り出した時期(2007~2008年頃)と重なっており、つまり「レジ袋削減」の気運と共に登場したものであったことが分かります。

そして現在に至るまで、スーパーマーケットチェーン各社がデザインに工夫を凝らしたエコバックを定期的に発売しています。


↑高級スーパー「Waitrose」から発売された、チャールズ皇太子のブランド「Dutchy Originals」のエコバッグ


↑Sainsbury’sのエコバッグ


↑ASDAのバッグ

ジュート生地を使ったものが定番ですが、ビニール素材やコットン素材のものもあります。


↑イラストレーターDavid Downton による、60年代に活躍した伝説のモデル、トゥイギーが描かれたM&S(Marks & Spencer)のオーガニックコットン製エコバッグ。

デザイナーとのコラボ企画は大変人気です。


↑Orla Kiely(オーラ・カイリー)とのコラボ by Tesco


↑チャリティー団体「マリー・キューリー癌ケア」とエマ・ブリッジウォーターとのコラボ by Tesco


↑ルル・ギネスとのコラボ by Sainsbury’s

定期的に可愛いデザインのものが発売されしかも安価なので(300円~500円程度)、チェックするのも楽しみです。

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一昔前まで、エコバッグはごく一部のオーガニック・コンシャスな人たちが使用するもの、というイメージでした。週末に開催されるファーマーズマーケットに無農薬野菜を買いに来ている人たちが、肩にかけているのをよく目にしたものです。しかし今はエコバッグを1個も持っていない…という人はいないのでは?という程浸透しています。各社が販売している持ち手のしっかりしたエコバッグは本当に便利で、使いやすさを重視して作られているのが分かります。

軽くてそこそこの耐久性があるレジ袋は、ゴミ袋として使ったり、何かを包むだけで防水になったり、出張の際のパッキング袋に使ったりと、ワタクシは本当に重宝して使っています。折り畳み式のエコバックを持参していてもついついレジ袋をもらってしまう事もあり、深く反省です。

しかし全くの矛盾ですが「レジ袋はどうしてこんなにたまるの!?」と思ったり、スーパーで大量買いをした後にでる袋、容器、ラッピングの多さに驚くこともあります。

ここに書くことが出来た事はごく一部ですが、今回調べてみてエコ化の多様性、そしてスーパーマーケットが取り組む実に様々な試みを知り、個人レベルで出来る事が多々ある事も良く分かりました。

ひとまずレジ袋削減から、私も始めてみようと思います。

ではまた来月お目に掛かります!

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