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Potency  Network「世界とつながろう!」

皆様、こんにちは。
ロンドンのハナコです。



イギリスのスーパーマーケットで買い物をするようになって久しいですが、「ココは肉食の国なんだ…」と毎回思います。

どうしてそう思うのか?というと、鮮魚コーナーと食肉コーナーの広さが圧倒的に違うからなんです。大型店に行けばグラム単位で魚を切り分けてくれる鮮魚コーナーがあったりもしますが、一般的なスーパーで冷蔵の陳列棚に並んでいる魚介類は、
*サーモン(生鮭&スモークサーモン)、
*鱈、
*ボイルした海老&イカ&ムール貝のパック、
*ニシンの燻製
ぐらいでしょうか。

ここにマスやニシンの酢漬け、レトルトパックになった鯖があったら上等!の部類。スペースもとっても小さく、毎回品揃えの乏しさに驚きがっかりしています。

反対にお肉のコーナーはハムやサラミ等の加工製品も含め、スぺースは鮮魚売り場の数倍はあり、日本であまりお目に掛からない種類のものもよく見かけます。日本との違いは多々ありますが、大きな不満はあまりありません。


広い食肉売り場。

さてその「お肉」ですが、イギリスと言えばローストビーフ…と思われている方も多いと思います。しかし調べてみると、イギリスで最も売れている肉は「鶏肉」なんです。確かに鶏肉は安価で安定供給が可能。そしてイスラム教徒やユダヤ教徒(豚肉が食べられない)、ヒンズー教徒(牛肉が食べられない)も数多く暮らすイギリスにおいて、鶏肉は最もウェルカムな食肉とも言えます。

今回はイギリスの鶏肉事情と、簡単!で美味しいローストチキンの作り方をご紹介いたします。

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<肉 vs 魚 in イギリス>

健康志向が定着し、寿司等の生魚を使った料理もますますポピュラー、「お肉を減らして魚や野菜を食べる」という人が増えている…と言われて久しいイギリスですが、実はまだまだ「肉」が優勢です。

環境・食糧・農村地域省(Defra)発行の「ファミリー・フード2013」(家庭における食統計レポートFamily food 2013)のデータによると、

【家庭における食品別購入量(1週間/1人)】
肉類合計:一週間当たり948ml/1人
魚介類合計:一週間当たり146 ml//1人
肉類は牛・豚・鹿・羊等の赤身肉、鶏肉(七面鳥等の鳥類含)、ハム・ベーコン等の加工品、ミートボール等の調理済みのインスタント食品含む)

魚の6倍以上の量の肉を食べているイギリス人。つまりイギリスはまさに「肉食」の国なのです。


お肉のブロックがゴロゴロと並ぶ食肉売り場。

<最も食べられている肉=鶏肉>

そんな食肉の中でダントツに食されているのが鶏肉です。再び「ファミリー・フード2013」を参照すると、

【家庭における食品別購入量(1週間/1人)】
鶏肉 241ml
牛&鹿肉 97ml
豚肉(ベーコン・ハムを含まない) 51ml
羊肉(マトン&ラム) 35ml

と、他の肉を引き離す圧勝ぶりです。しかしイギリスがずっとこの順位で肉を好んできたわけではありません。

1974年~2012年 家庭における食肉購入量の推移(単位: g グラム)

出典: BBCオンライン/Defra

数十年前まで最も食べられていたのは牛肉であり、「イギリス=ローストビーフの国」の印象を形作ったことを裏打ちするデータです。その後牛肉購入量が減少し、鶏肉が上昇した理由は:

*食品価格が上昇している中、他の肉に比べ鶏肉は安定して安い。
*リーマンショック後、食費を抑える傾向にあり、高い牛肉の購入を控えるようになった。
*80年代の狂牛病や、2013年に起こった「馬肉スキャンダル」(牛肉製品と謳ったものの多くに馬肉が使われていたことが明らかになった事件)の影響で、牛肉を避ける傾向が出てきた。

等があげられるようです。

<イギリスの国民的料理「ロースト」>

ではその大人気「鶏肉」をイギリス人はどのようにして食べているのでしょうか?

外食ではフライドチキン、ケバブ等が人気ですが、家庭では「ローストチキン」が代表格です。


スーパーの鶏肉売り場には必ずロースト用の丸ごと一羽のチキンが売られています。

こちら、ちょっと情報が古くて恐縮ですが、大手スーパーマーケットチェーン「Sainsbury’s」による「家族と食べたい大好きな食事 in イギリス」調査の結果です。

1  ローストディナー 71%
2  スパゲッティ・ボロネーゼ 35%
3  フィッシュ&チップス 35%
4  中華料理 33%
5  カレー 33%
6  ソーセージ&マッシュドポテト 30%
7  シェパーズ・パイ 29%
8  イングリッシュ・ブレックファースト 28%
9  ファフィータ 23%
10  チリコンカン 20%
出典: 2012年「Britain’s top 10 family favourites

食事のカテゴリ分けが大ざっぱ?で、意外な食べ物も登場するリストですが、イギリス「伝統」の「ロースト」や「シェパーズパイ」等が依然強い人気を誇ることが分かる結果です。

イギリスには「サンデーロースト」(日曜日に家族全員でロースト料理を食べる)という習慣があります。現在は家で作るだけでなくレストランやパブに出向いて食べる事も多いですが、イギリス人が最も大好きな肉料理の調理法の1つが「ロースト」です。「ロースト」と聞くだけで誰もが「ご馳走!」「美味しそう!」と叫んでしまう…、そんな魔法の言葉でもあります。

ローストビーフはもちろんのこと、ローストラム、ローストポーク、どれもイギリスで愛されていますが、今回は美味しくて簡単!なローストチキンの作り方をご紹介致します。鶏肉1羽を使うので見た目はとても豪華ですが、実はとても簡単です。

<ローストチキンの作り方>

<材料>
鶏肉1羽(1.5kg ~1.8kg程度のもの)
レモン1個
ニンニク2かけ
ローズマリーの枝 3-4枝程度
バター 50g
にんじん 3~4本(好きなだけ)
オリーブオイル 大さじ1
スープ(チキンコンソメ1個+お湯200ml)
醤油 小さじ1
水溶き片栗粉(片栗粉大さじ1/2+水少々)



<作り方>
1)オーブンを220度に温めておく。

2)半分に切ったレモンとニンニク、タイム、ローズマリーをお腹に詰める。



3)表面にバターを塗る(手で擦り付ける)。



3)オーブンにチキンを入れ、30分ローストする。



4)オーブンを180度に下げ、30分そのままローストする。

5)人参は皮をむかず1~2cm程度に輪切りにし、電子レンジで3分程度加熱した後オリーブ油を回しかける。チキンの周りに並べ、さらに20分ローストする。



6)竹串で刺して、透明な肉汁が出てきたらオーブンからチキンを取り出す。



【ここから↓グレイビーソースの作り方】
7)チキンを焼いた鉄板に残った肉汁を小鍋に移し、スープと醤油を入れて煮立たせ、水溶き片栗粉を入れてとろみをつける。



8)お皿に肉を盛りつけ、グレービーソースを掛けて出来上がり!



マスタードをタップリつけて食べても美味しいです。

今回作ってみて、とても簡単なことに改めて驚きました。簡単かつ美味しいのですから、料理下手で定評のあるイギリス人が大好きなのも頷けます。

ロースト料理の良いところはオーブンで焼いている間に他の仕事もできてしまうところ。忙しい日にはもってこいの料理です。簡単にご馳走気分を味わいたい時にぜひおすすめです。

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イギリスのお肉事情で大きな不満はない…と書きましたが、実は小さな不満はいくつかあります。鶏肉については、ひき肉をほとんど見かけないのです。七面鳥のひき肉は大きなスーパーなら必ずあるのですが、鶏肉となると、イスラム教徒用のハラルミートを売るお店で時々見かける程度です。

仕方ないので鶏のつくねが食べたいときはせっせと自分で叩いています(涙)。

日本食を作るにはいろいろ不便もあるのですが、こちらならではの美味しい料理もたくさんあるので、これからもどんどん紹介していきたいと思っています!

ではまた来月お目に掛かります~!

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