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ポテンシィマガジン「つたえたい、料理から」

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野菜料理研究家 新田美砂子

はじめまして。野菜料理研究家・食と農コーディネーターの新田美砂子です。

野菜料理家っていうと、野菜を使ったお料理を教えている人というイメージが
普通だと思います。私もはじめはそんな意識で教室やお仕事をしていました。

でも、野菜は知れば知るほど奥深く、それぞれ個性があって
多種多彩なんだということに気づかされました。

もっと野菜のことを知りたい、どのように美味しい野菜って作られているんだろう・・・と考えていると、
いつの間にか、畑や作り手(生産者)の
方々とお付き合いする事が多くなっている自分がいました。

わたしの会社コートヤードでは、「畑の野菜を美味しい一皿に」をテーマとしています。

野菜の魅力や個性を最大限に引き出して、食べるシーンや食べる方に合わせて
表現していくことが、おいしく、たくさん野菜を食べていただくことにつながるのではないかな
という想いで、お仕事をさせていただいています。

たとえば、今が旬のキュウリ。

同じ品種でも、そのときの状態によって、本当に味も違うし、皮の色も違うし、
皮が厚めだったり、種が多めだったり、味がボケ気味なんてことも・・・
その時々にいろいろな表情がありますね。

その表情に合わせて、ちょっといつもと違った切り方や、火の入れ加減や調理の仕方で

美味しくなっていくのが、野菜の面白さであり、奥深さかなと思っています。

旬のキュウリ

私が今携わっている少量多品目の野菜を生産しているコスモベジタブルガーデンでは、

現在6種類以上のきゅうりを栽培していますが、品種ごとに、それぞれ全く違う個性を持っています。

ゴールデンスーヨー きゅうり

例えば、このきれいな薄緑色のゴールデン四葉キュウリは台湾系のキュウリ。

生のままだとシャキシャキ感もなく、ちょっと粘りがある感じのキュウリで、
味は悪くはないけれど、今ひとつかな~という印象です。

でも、油でさっと炒めると、適度に歯ごたえもよく、甘さも出て、なんとも
味わいが出てくるから不思議。(中華料理では、キュウリを炒めることがよくあります)

生ではパッとしない存在でも、加熱をするとググっと個性が生きてくる
そんな特徴をもっているのがこのキュウリです。

人間も適所に身を置くと、その人がグッと光ることがありますが、
それと同じなのかもしれませんね。

ゴールデン四葉きゅうりと豚肉、畑の野菜の塩炒め

ゴールデン四葉きゅうりと豚肉、畑の野菜の塩炒め

また、加賀太キュウリは加賀の伝統野菜のひとつ。

加賀太キュウリ

大きくて、皮はちょっと硬め。地元石川県では、酢のものや、あんかけにしたり、
煮物にしたりします。

このキュウリはお店やマルシェで、ただ陳列しているだけでは、

多分「大きくて面白いキュウリね~」というだけで、ほとんど買ってはいただけません。

作り手が丹精こめた野菜を買っていただくためには、どうやって食べたらいいのか、

お客様に具体的にイメージしていただけるような説明と「美味しい!私でも作れそう!」と思っていただくようなシンプルでなるべく簡単な料理を提案することが大切なのではないかなと思っています。

先日マルシェで、どこのご家庭にもありそうな、
市販の麺つゆ+鰹節でこの加賀太キュウリを煮て、冷やして試食をお出ししました。
試食した方はまず全員購入して下さいました。「
今晩、うちで作ってみるわ~」とおっしゃっていただけると本当に嬉しいものです。

 加賀太きゅうりの冷鉢

作り手の農産物のよさを「料理」を通して伝えることを核としながら、より魅力的な

商品にしていくことのお手伝いをし、それが同時に、
消費者の方々の食卓で、その野菜が美味しい一皿になっていくことにつながることが、
作り手も食べ手もHAPPYになっていくことではないかと思っています。
そのために、お役にたてる存在でありたいと願っています。


有限会社 コートヤード www.courtyard.co.jp